浅田真央、村上佳菜子...それぞれの次のステップ (4ページ目)
また、今季前半戦は結果を残せなかった村上は、その悔しい思いをこの全日本にぶつけてきた。SPはその気負いが空回りして連続ジャンプで失敗して5位と出遅れたが、気持ちを切り替えて臨んだフリーではわずかなミスに留めて挽回して2位。表彰台に立ち、世界代表切符を手にして喜びを爆発させた。
「SPの結果が悪くて表彰台に乗れるか分からなかったので嬉しい。全体的にすごく頑張れた試合で、本当に久しぶりに得点を見て喜ぶことができた。自分の力を出せて代表になれてよかった。昨季の世界選手権では悔しい思いをしたので、今回はそうならないように、世界代表に選ばれた責任をしっかり果たして悔いのない演技をしたい」
そして今回の全日本で最も注目を集めたのは、若手の有望株、14歳宮原知子だった。昨季、全日本シニアデビューしていきなりの総合6位。難度の高いジャンプを跳ぶなど技術力がある。今年の全日本でもほぼノーミス演技を披露してSP、フリーともに3位に入って総合3位で表彰台に上った。技術点ではSP、フリーともに浅田や村上ら先輩勢を抑えてトップの得点をマークした。
「3位になって嬉しいです。コーチからも『おめでとう』と言われました。フリーでは初めて120点台(120.36点)を取れた。SPはノーミスででき、フリーでも3+3回転を跳べたことが満足です。今後はすべての技でうまいと思われるスケーターになりたいです」
まだ表現面ではジュニアの域を脱していないが、恥ずかしがり屋の宮原が今後、どのように成長を遂げていくのか、新たな楽しみが出てきた。
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