浅田真央、村上佳菜子...それぞれの次のステップ (2ページ目)
だからこそ浅田も、五輪プレシーズンの前半戦では封印してきた「最大の武器」であるトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)のことや3+3回転の連続ジャンプについて言及し始めたのではないか。
「自分は3+3回転の連続やトリプルアクセルをやっていたときがあるので、それを試合でできたときにようやく喜びというものが得られると思うので、今はまったく満足はしていないです。まだぜんぜん完璧には戻ってはいないと思うので、ようやく半分きたかなという感じだと思います。やっぱりトリプルアクセルや3+3回転の連続ジャンプも入れていたときぐらいのレベルになって、自分がどこまでできるかというのを楽しみに頑張りたいと思います」
昨季まではジャンプにばかり気を取られていたが、今季はオフからスケーティングの向上を目指して基本練習を徹底してこなし、演技が安定して演技構成点で高得点を出してきた。ベース固めができたことで、シーズン後半戦ではいよいよステップを上げてくる可能性は高い。
「プログラム全体において、緊張感の中で滑るとどうしても小さいスケーティングになってしまう。ただ、以前に比べたらスケーティングスキルも評価してもらえるようになってきて練習でも徐々に手ごたえは感じています。でも、今回終わった後に、信夫先生からは、『まだまだ勢いとスピードが足りない』と言われました。だから、練習から勢いが出せるようにしていきたいですし、もっと自分が攻撃的な気持ちを持って最初から滑れるようにしたいと思います」
12月初旬には、「永遠のライバル」と言えるキム・ヨナがソチ五輪出場を目指して本格復帰を果たし、復帰戦でいきなり今季最高得点を出した。浅田のやる気に火がつかない訳がない。五輪で金メダルを獲得するためには、さらなる向上が必要になることは誰よりも浅田自身が分かっている。
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