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【プロレス】鈴木みのるが引退する棚橋弘至へ最後の挑発 「オレとあいつの差を見せつけてやりたい」 (2ページ目)

  • 井上崇宏●取材・文
  • 市川光治(光スタジオ)●構成

── まさに、ずっとウルトラマンと怪獣をやっているふたりですね。

鈴木 それでいいんだよ。高山と一緒に闘ってる時に「オレたちが目指すのはあっちじゃない、こっち側だ。時代によってウルトラマンは変わっていくけど、バルタン星人はいつもいるから」って。高山ってすごくプロレスファンだよね。そういう言葉をオレに持ってくるんだよ。

── 核心をついた言葉ですね。

鈴木 わかりやすいんだよ。「プロレスラーにたとえるならブロディ&ハンセンだよ」って言ってた。全日に行ってトップになって、新日でトップになって、ヒールになったり、ベビーフェイスになっても、そんなのはもう存在が超越してるじゃん。なんも関係ない。今のオレは「ひとりハンセン&ブロディ」だよ。

【宝物を破って選んだプロレスラーの道】

── 「高山はプロレスファンだ」とおっしゃいましたけど、鈴木さんも高山さんに負けないくらい好きなんじゃないですか?

鈴木 プロレスは好きだよ。ただ、オレと高山の決定的な違い、というか高山だけじゃなくオレとほかのレスラーとの圧倒的違いは、ファン歴が短いということ。みんな熱狂的にプロレスが好きで、「プロレスラーになりたい!」みたいな感じでこの世界に入ってきてるけど、オレがプロレスを見てたのは中学の3年間だけだから。

 ただ、その3年間に熱狂的に見てたことは確かで、会場にも何度も見に行ったし、プロレス雑誌なんかもう隅から隅まで読んでた。でも自分もプロレスラーになりたいと思った日に、プロレス雑誌から何から全部捨てて、高校生からはレスリング一本。

── 高校レスリングなんて、プロレス修行の始まりみたいなものですよね。

鈴木 プロレスをやるために、プロレスラーになるためにやってたんで。中学の時、始発電車に乗って日本橋高島屋にアントニオ猪木サイン会に行って、サインをもらった。そんな宝物も破って捨てたから。「これからオレがその世界に行って倒す人間のサインをなんで持ってなきゃいけないんだ」と思って。凱旋帰国後の前田日明のサイン会にも行って、サインをもらったけど、それも「オレが倒す相手だ」と思って破って捨てた。馬鹿だよなー(笑)。

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