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【ボクシング】山中慎介が語る武居由樹の次戦と、急浮上した那須川天心vs井上拓真「高いレベルの技術戦になる」 (3ページ目)

  • 篠﨑貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro

【天心と拓真、対戦が実現したらどうなる?】

――武居選手には、以前から期待されるカードもあります。同じキックボクシング出身の天心選手との一戦。一方、天心選手には、井上拓真戦の話題が急浮上しています。WBCの最新ランキングでは、天心選手が1位、拓真選手が2位に入っています。

「そうですね。中谷(潤人/M・T)がWBCとIBFのベルトを返上して王座が空位になれば、ランキング上位の1位と2位が争う形になるのは自然の流れでしょう。"天心 vs 拓真"という組み合わせが実現する可能性は十分ありますよね」

――この試合が実現した場合、山中さんはどう予想されますか? スタイル的には似ている印象もありますが。

「そうですね。どちらもスピードとスキルが持ち味で、どんな展開になるか非常に予測が難しいカードです。拓真はWBAの正規王者として世界の頂点に立った経験がありますし、WBCでも暫定王者だった。兄・尚弥と比べられがちですけど、確かな実力を持った元世界チャンピオンです。天心と同じサウスポー相手だと、(ノルディーヌ・)ウバーリ(フランス)には敗れましたが、(ヘルウィン・)アンカハス(フィリピン)にはボディブローで完勝しています。サウスポーに苦手意識はないと思いますよ」

――どちらが勝つのか読みにくい、非常に面白いカードですね。

「はい。王座決定戦としてもファンが納得するだけの実力者同士ですし、"すごいマッチメイクがきたな"という印象です。ただ、まだ正式発表されていませんから、現時点ではあくまで噂の段階ですけどね(笑)」

――天心選手にとっては、(ジェイソン・)モロニー(オーストラリア)戦、そして拓真戦と、元世界王者を倒してベルト狙う流れになります。

「本人も陣営も、"納得できる相手に勝ってチャンピオンになりたい"という気持ちは強いはずです。そもそもこの対戦カード自体、つい最近まで話題にもなっていなかった組み合わせですよね。まさかこの2人の対決が浮上してくるとは思っていませんでした」

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