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【ボクシング】山中慎介が語る武居由樹の次戦と、急浮上した那須川天心vs井上拓真「高いレベルの技術戦になる」 (2ページ目)

  • 篠﨑貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro

――挑戦者のメディナ選手は、プロキャリア29戦25勝(18KO)4敗。どんな印象ですか?

「曲者でタフな相手ですね。KO負けもありません。ここまで4敗していますが、西田凌佑(六島)に負けるまでの3敗はプロキャリアの早い段階でのものですし、西田に負けた試合もポイントこそ離されましたが(112-116、111-117、110-118)、深いダメージを受けたわけではなかった。25勝18KOとKO率も高いですし、那須川天心のスパーリングパートナーを務めた時も"強いな"という印象でした」

――ファイトスタイルは?

「攻撃的なんですが、いわゆるガンガン前に出るブルファイターという感じではないです。前に出ると見せかけて、中間距離での攻防もうまい。スタミナもあるので、武居が変につき合ってしまうと怖い部分もあります」

――武居選手が勝つためのポイントはどこにありますか?

「やっぱり、自分の距離で戦うことですね。特に前手の使い方やジャブ、ロングから左右のパンチをいろんな角度で打てる武居のスタイルを出していければ。得意とする長い距離で自分のリズムに持ち込めるかがカギだと思います。

 メディナが負けた西田は距離感に非常に優れた選手ですが、武居もリーチがあってその点では上手いと思いますよ。自分の距離で戦えるかどうかで、展開は大きく変わるでしょうね」

――左のロングでの上下の打ちわけは、武居選手の得意のパターンですね。

「あれは相手からすると、かなり読みにくいと思います。ロングのボディーやアッパーもありますし、うまく使っていきたいですね」

――武居選手が"倒せるパンチ"をどこで当てるかにも注目です。

「前回のユッタポン戦では、初回に3度のダウンを奪ってTKO勝ちでした。試合の序盤は、相手もパンチの軌道やタイミングが読みにくい。そういう意味でも、序盤はチャンスだと思います。ただ、攻め急ぐのではなく、しっかりといいパンチを当てて、早い段階で優位に立ちたい。逆に、メディナに距離を詰められてポイントを奪われるような展開になると、苦しい展開になっていくと思いますね」

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