【ボクシング世界戦Wインタビュー】3階級制覇に挑む京口紘人「僕のボクシング人生も最終章」 迎え撃つ王者は「苦労した母のためにも負けられない」 (4ページ目)
【王者は「自分のキャリアで最強レベルと感じる相手」】
京口は言葉を続ける。
「正直、こんなに早くフライ級で世界挑戦のチャンスが来るとは思っていなかったです。でも、目標にしてきましたし、世界タイトルマッチをやりたい選手がごまんといるなかで僕は機会を得たんです。チャレンジする気持ちで階級を上げましたから、13日は思いをぶつけたいですね。
オラスクアガは勢いがあって、チャンピオンの風格もあって、誰もが世界チャンピオンと認める選手です。『6回までに僕をKOしてやる』という発言に対して、特に思うところはありません。試合をするからには、誰もがKO狙うのは当たり前です。
強い気持ちで臨んでくるでしょうし、油断はいっさいないでしょう。僕もそれ以上に強い覚悟でリングに上がります。オラスクアガはパワーもあるので、いかにパンチをもらわず、接近戦での技術で上回るかを意識してきました。
これまで以上の挑戦だ、という思いです。拳四朗選手には僕も彼も負けていますが、自分のキャリアで最強レベルと感じる相手です。そういう選手に、これ以上ないパフォーマンスで勝ちたいですね」
小林トレーナーも言葉を添えた。
「今回、トータルで185ラウンドくらいのスパーリングをこなしました。キャリアとディフェンス力を駆使して、勝たせますよ」
見応えのあるファイトになりそうだ。両国国技館で、勝利の雄叫びを上げるのはどちらか。
著者プロフィール
林壮一 (はやし・そういち)
1969年生まれ。ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するもケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。ネバダ州立大学リノ校、東京大学大学院情報学環教育部にてジャーナリズムを学ぶ。アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(以上、光文社電子書籍)、『神様のリング』『進め! サムライブルー 世の中への扉』『ほめて伸ばすコーチング』(以上、講談社)などがある。
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