髙木三四郎が語る「都電プロレス」炎上の真相と、ササダンゴ・マシンとの「カオス」なワンマッチ (4ページ目)

  • 尾崎ムギ子●取材・文 text by Ozaki Mugiko

――SNSで批判していた人は、断片的な情報だけを見ていたのかもしれませんね。

髙木:しかも一部の関係者がぶつくさ言っていて、「本当に"村社会"だな」と思いました。僕は閉鎖的な"プロレス村"が大嫌い。村も変わらなくちゃいけないし、変えたいと思っています。逆に、そういう村社会の人たちの政治信条に利用された感があって嫌な気持ちでしたし、すごく腹立たしかった。

 プロレスは大衆娯楽です。アメリカではエンターテイメント。それが、ちょっと政治が絡んだだけで「政治にへりくだってる」とか言うのはおかしいですよ。もっと堂々としていればいいし、少なくとも都電で試合を観ていた人たち、配信を観ていた人たちは楽しんでいたわけです。「観ていない人たちがそういうこと言うな」というのは、声を大にして言いたいですね。

――もし選挙期間中にわざと被せてきたんだったら、批判されても仕方ないとは思うのですが......。

髙木:そう、それだったら言われても仕方ないと思うけど、そうじゃない。しかも現職の都知事が、東京都の事業である都電荒川線の車両レンタル事業を公務で視察に来たって、何らおかしいことじゃない。そのなかで、プロレスラーに絡まれて空手チョップをしたって、そんなにおかしくはないでしょ。プロレスの世界では、場外乱闘でお客さんに「チョップしろ!」というやりとりもよくありますし。

――配信を観て、すごく都電に乗りたくなりました。

髙木:新幹線プロレスも同じです。東海道新幹線が貸切車両パッケージを始めた理由は、コロナ禍で乗車率が減ったかららしいんですよ。普通の電車も同じような状況のなかで、少しでもアピールしていかないといけない。僕らは、あり得ない場所でプロレスをやるのが目的でもあるんですけど、同時にそこを盛り上げたいんです。よく地域貢献とか、地方活性化のためにプロレスを展開することがあるじゃないですか。それと同じ。僕らはいつもどおりのことをやっただけなんです。

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