堀口恭司が「最強のMade in JAPAN」になるまで。空手でボコボコにされた日、師匠KIDとの渡米前のやりとりも語った (4ページ目)

  • 篠崎貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro
  • 田中亘●撮影photo by Tanaka Wataru

【格闘家としての「穴」の埋め方】

――ちなみに、現在の堀口選手にも穴はあるんでしょうか?

「ありますよ。どんな選手にも穴はあるんで、そこを潰していかないといけない。その穴はだいぶ狭まりましたし、今後も続けていけば選手生命も伸びて、より上に行けると思っています」

――前回の扇久保博正選手との試合では、スタンドやグラウンドなど全局面で圧倒していたように見えました。

「まだまだです。世界にはもっと打撃も寝技も強い選手がいると思うし、そこにチャレンジしたいんで。世界のトップ選手は立っても寝ても強くて、その上でストロングポイントがあるので、勝つのは簡単じゃないですよ」

――堀口選手のストロングポイントは打撃になりますか?

「そうっすね。でも、打撃はタイミング。1発入ると終わっちゃうパターンが多いから、ストロングポイントとしてどうなのか、ということも考えます。僕は打撃が得意だけど、あまり打たれ強くないので。ラッキーパンチをもらうと一気に意識が飛んじゃう。

そういう1発をもらっちゃうのは自分に隙があるからなので、そこを潰さないといけない。防御の技術を高めて、いかに相手の打撃をもらわずに自分の打撃を当てるか。それを研究しながら練習してます」

(後編:「日本で1番の格闘技団体にしたい」。新団体の構想と「一緒に練習しながら」の選手育成>>)

【プロフィール】
堀口恭司(ほりぐち・きょうじ)

1990年10月12日生まれ、群馬県高崎市出身。5歳から空手を始め、高校卒業後に山本"KID"徳郁氏のジム「KRAZY BEE」に入門。2010年に修斗でプロデビューを果たし、2013年からUFCに参戦。2017年にRIZINと契約し、翌2018年12月にRIZINバンタム級、さらに2019年6月にBellatorバンタム級の王座を獲得。2大タイトル同時制覇を成し遂げた。2019年11月に負傷により両タイトルを返上。翌年12月の朝倉海戦で王座を奪還した。現在はRIZINとBellatorの両団体で活躍中。

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