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入江聖奈「カエルはラブリーで尊い」。ボクシング継続を望む声にもキッパリ「きつい練習するのは私なんで」 (2ページ目)

  • 門脇正法●取材・文 text by Kadowaki Masanori
  • 吉楽洋平●撮影 photo by Kichiraku Yohei

【ラブリーなカエルために頑張る】

ーー高校、大学とどんどん強くなっていった印象です。2024年パリ五輪は2連覇を狙えるとも思うのですが、ボクシングを続ける選択肢はなかったのですか?

 基本的に0%でした。たぶん、ここでやめる機会を逃しちゃうと、私、永遠にボクシングをしていると思うので、それが嫌だったのもあったのかなと。

 ありがたいことに、周りには続けてほしいと言ってくださる方もいるんですけど、きつい練習するのは私なんです。「続けてほしい」と言うのは簡単ですが、そうなると私が頑張って、試合で死ぬほど緊張して、またご飯が食べられないくらいになってしまうかもしれなかったので(笑)。

 もちろん、大学院を受けるまではほんの少しだけ気持ちが揺れ動いたことはあったんですが、自分のなかで、大学院で勉強したい、カエルのために頑張りたいと決めてからは、もう揺れ動くことはありませんでした。

現役時代に使っていたグローブにはカエルのイラストが入っている現役時代に使っていたグローブにはカエルのイラストが入っているこの記事に関連する写真を見るーーボクシングにかけていた分を今度はカエルにかけるんですね。カエルをいつから好きになったんですか?

 高校生からなので、遅咲きです。高校生の時に両生類や爬虫類が好きな友達がいて、その子から教えてもらって好きになったんです。カエルはすごく繊細な生き物で、温度湿度、水まわりなどの管理が必要で飼うのは難しいんですけど、その分、初めてエサを食べてくれた時とかかわいいなって癒されます。

 カエルはいろいろな表情がとにかくラブリーなんですけど、それを友達に言ったりすると、サブーンと引いていくんですよ。そもそも共感してくれる人がいないので、カエルの話はそんなにはしないですけど(笑)。

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