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ウナギ・サヤカは「普通」よりも嫌われるほうを選ぶ。「感情を動かしてナンボなんで」 (3ページ目)

  • 尾崎ムギ子●文 text by Ozaki Mugiko

■いい意味でプロレスを飛び出したい

 コズミック・エンジェルズは快進撃を続け、アーティスト・オブ・スターダム王座V7という最多防衛記録を樹立。しかし、2021年10月3日、名古屋大会で8度目の防衛に失敗し、ベルトを失った。

「もちろんショックだし、悔しいんですけど、どちらかというと私の中では、もうベルトがなくても3人でいろんな人と勝負できる自信があったから、一旦アーティストに育ててもらうというターンは終わったのかな、という感覚でした。ベルトがなくても『コズミック・エンジェルズが一番です』って言える自信がある。落としてもなお、あのベルトはコズミック・エンジェルズのイメージがあるって言われるくらい、うちらの中では濃いベルトでした。その自信もあるし、感謝もあるし、不思議な感じですね。たぶん本当に育ててもらったんでしょうね、あのベルトに」

 最近では、長与千種率いる団体・マーベラスを意識した発言を繰り返している。「彩羽(匠)選手と闘いたい?」と聞くと、間髪入れずに「闘いたい!」と答える。

「長与さんの"後継者"って、めっちゃすごいじゃないですか。なのに、なぜか彼女は自分のためだけに闘わない。5★STAR(GP)の時も『マーベラスのために』と言っていて、私はすごく違和感があったんですよ。シングルをやってるのに、『この人はなんのために闘ってるんだろう?』と思った。めっちゃ真面目じゃないですか。いやあ、もう脱がしたいですよね、全部」

 彩羽は昨年の5★STAR GP(スターダムのリーグ戦)に参戦し、ウナギとも対戦。勝利した彩羽は試合後、「(ウナギは)変なヤツじゃなかったです。ちゃんとしたプロレスラーでした」と健闘を称えた。

「スターダムに来たからもう大丈夫って思ってた自分がいたんですよね。でも彩羽選手と闘って、『あ、違うんだ』って初めて思った。いろんなところにマジでラスボスクラスの奴がこんなにいるんだって思ったんです。

 彼女は今、ベルト(AAAWシングル王座)を巻いてるじゃないですか。ちょうどいいですよね。マジでキレさせたい。マーベラスって他の団体と違って、彩羽匠の"絶対政権"みたいなのに逆らわない人たちしかいないじゃないですか。うちらからしたら、『お前ら、なにやってんだよ』っていう感じですよ。マーベラス、乗り込みたいですね」

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