白川未奈が感じる日本文化の生きづらさ。レスラーにも奥ゆかしさを求められる?
■『最強レスラー数珠つなぎ』女子レスラー編
「闘魂Hカップグラドル」白川未奈 後編 前編から読む>>
「闘魂Hカップグラドル」として活躍し、2018年、プロレス好きが高じてプロレスデビューした白川未奈。前編では元祖"グラレスラー"愛川ゆず季への思い、巨乳をコンプレックスに感じていた過去、年齢で線引きされることへのもどかしさを語った。後編では、日本特有のグラビアアイドル文化について持論を展開する。
2018年10月にグラビアアイドルからプロレスラーになった白川未奈(写真/「スターダム」提供)***
「たぶん生まれ持ったものなんですけど、日本の文化はちょっと生きづらい気がしているんです」
ポジティブで天真爛漫な白川の口から「生きづらい」という言葉が発せられたことに、驚いた。女子プロレスの華やかさしか見ていなかった筆者が、女子レスラーの心の内側に興味を抱いた瞬間だった。
「グラドルをやっている時も、日本って処女性じゃないけど、黒髪で清楚なのが好かれる。私はデビューした時に25歳だったのでもう大人っぽかったし、ちょっとセクシーな雰囲気だったから王道に当てはまらなかったんです。
そっちに寄せようと頑張ったんですけど、それが苦しかったり。プロレスを始めてからも、『アピールが激しい』とか『圧が強い』って言われることがあって。私が子どもの頃から憧れていたエンターテイナーたちは、指の先まで意識して大袈裟なのが普通だったので、圧が強いという言い方をされるんだと思うと、ちょっと苦しいなとか」
プロレスは勝負の世界。命懸けで闘っているレスラーに対して、ファンは奥ゆかしさや処女性を求めている......? 冒涜にも感じられるが、それが現実なのだろうか?
「求めていると思います。でも、それは私もいけなくて、今はプロレスの技術がまだまだなので、みなさんに応援してもらって、ファンの方に育てていただいている状況なんですよ。もっと努力して、『尊敬している』と言ってもらえるところにいかないと」
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