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阿部一二三時代を確信する戦慄の一本勝ち。
18歳で五輪メダリストに圧勝 (4ページ目)

  • 柳川悠二●文 text by Yanagawa Yuji
  • photo by Sho Tamura/AFLO SPORT

 リオ五輪の最終選考会では阿部に敗れた海老沼だったが、五輪本番では2大会連続となる銅メダルに輝く。その後、減量の難しさもあって73キロ級に階級を変更した。

 一方の阿部は、信川の言葉にあるように、66キロ級をリードした。2017年に初めて世界選手権代表に選出されると優勝。初めての世界一に輝き、翌年の大会でも優勝を遂げた。

 ところが、東京五輪の代表レースにおいては、4歳上の丸山城志郎(ミキハウス)が頭角を現し、丸山が阿部を下して2019年の東京世界選手権王者となったことで両者の立場は五分となっていた。

 男子66キロ級は、東京五輪に向けた男女全14階級のうち、代表が唯一、内定していなかった階級である。東京五輪の金メダルよりも困難な代表を勝ち取るのは阿部か、丸山か――。

 今後、実力が拮抗する両者の直接対決が実現し、その結末によって代表が決まるのならば、4年前の衝撃を上回る名勝負が繰り広げられることだろう。

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