【国際プロレス伝】マイティ井上は、アニマルが尊敬するナニワの先輩 (4ページ目)

  • 宮崎俊哉●取材・文 text by Miyazaki Toshiya
  • photo by Nikkan sports, Sano Miki

 アニマル浜口は「後輩の僕が言うのもなんですが」と前置きしながらこう語る。

「帰国されたときの井上さんは、ひと皮もふた皮もむけていました。もともと柔道をやられていたので関節・絞め技が得意でしたが、ヨーロッパでそれがさらに磨かれたんでしょう。

 国際プロレスのリングでも活躍したカール・ゴッチやビル・ロビンソンが修行した、イギリスの「蛇の穴(スネーク・ピット)」と呼ばれるビリー・ライレー・ジム。あそこが掲げている「キャッチ・アズ・キャッチ・キャン」――いわゆるサブミッション(極め技・きめわざ)が伝統としてヨーロッパにはありますからね。そこで理にかなった技を身につけられたんでしょう。しかも、イギリスだけでなく、ドイツやフランスなどヨーロッパ各地を回って、それぞれの空気を肌で感じてきたわけですからね」

(つづく)
【連載】アニマル浜口が語る「国際プロレスとはなんだ?」

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