2016.03.31

中邑真輔が胸中を語る「WWEに移籍した本当のわけ」

  • 尾崎ムギ子●文 text by Ozaki Mugiko
  • タカハシアキラ●写真 photo by Takahashi Akira

 今年1月上旬、あるニュースがプロレスファンを騒然とさせた。「中邑真輔がWWEに移籍する」――人気、実力ともにトップの中邑がいなくなったら、プロレス界はどうなってしまうのか……。しかし私たちは、予感していたようにも思う。直前の1.4東京ドーム大会。マグマの如き生命力に、畏怖の念を禁じ得なかった。ここではない、どこかへ行ってしまうような気がした。1月末、新日本プロレスを退団し、4月から米国WWEに活動の場を移す。現在の心中を聞いた。

新日本プロレスを退団し、4月から米国WWEに移籍する中邑真輔

―― 1.4東京ドームのAJスタイルズ戦。まるで海外でプロレスを観ているかのような錯覚に陥りました。あの空気は、どこから醸し出されたものでしょうか。

「いま思い返すと、世界中から注目されているという意識はありました。AJにしろ、僕にしろ、世界での評価が高いという意識は、お互いにあったと思います。いまはネット環境が整って、世界の端からでも、日本の試合をタイムラグ少なく観ることができますから。これから益々そうなっていくんだろうと思います。すでにそれをビジネスにしているのがWWEです」

―― プロレスラーになった理由のひとつとして、”海外に行けるから”を挙げてらっしゃいます。海外に行きたいと思うようになったのは、いつ頃ですか。

「子どもの頃ですね。『なるほど!ザ・ワールド』が好きだったんです。当時、海外を扱ったいろんな番組があったでしょう。あの頃から、世界に触れてみたいという憧れがありました。海外に行きたい、有名になりたい、お金がほしい、強くなりたい。それを全部、叶えてくれるのがプロレスでした。一番は、僕はプロレスが好きだということですけども」