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【ボクシング】次世代の「パウンド・フォー・パウンド」は誰だ?

  • 原 功●文 text by Hara Isao photo by AFLO

 かつては20代後半でピークを迎えるといわれたボクシングだが、近年は運動生理学やサプリメントの充実、さらには団体や階級の増加もあり、トップボクサーの選手寿命は驚くほど長くなっている。48歳で世界ライトヘビー級王座を保持しているバーナード・ホプキンス(アメリカ)は特別としても、30代半ば~後半の世界王者は珍しくなくなった。彼らの多くは実績と知名度を兼ね備え、もちろん実力も折り紙つき。業界の核ともいえるスター選手の年齢が比較的高いのは、当然といえば当然である。しかし、世代交代は絶対的に必要なものでもある。そこで今回は、ボクシング界の次世代のスター候補生を探ってみた。

3階級を制覇している24歳のエイドリアン・ブローナー(左)は「メイウェザーの後継者」と呼ばれている3階級を制覇している24歳のエイドリアン・ブローナー(左)は「メイウェザーの後継者」と呼ばれている まずは、現在のスター選手をおさらいしてみよう。ボクシングの世界には、『パウンド・フォー・パウンド(PFP)』という、選手の体重を同一と考えて強さを計る仮想ランキングがある。過去の実績や近況、どんな相手と戦い、どんな結果を残したのか――そういった点が加味された偏差値のようなものだ。このランキングがそのまま選手の人気を反映しているわけではないが、参考にはなるだろう。アメリカの専門誌『リング』と、専門サイト『BOXREC』の10傑は、下記のとおりだ。

【リング誌】
1位 フロイド・メイウェザー・ジュニア(アメリカ・36歳)
    [WBC世界ウェルター級、WBA&WBC世界スーパーウェルター級王者]
2位 アンドレ・ウォード(アメリカ・29歳)
    [WBA世界スーパーミドル級スーパー王者]
3位 ティモシー・ブラッドリー(アメリカ・30歳)
    [WBO世界ウェルター級王者]
4位 ウラジミール・クリチコ(ウクライナ・37歳)
    [WBA世界スーパーヘビー級、IBF&WBO世界ヘビー級王者]
5位 セルヒオ・マルチネス(アルゼンチン・38歳)
    [WBC世界ミドル級王者]
6位 ファン・マヌエル・マルケス(メキシコ・40歳)
    [前WBO世界スーパーライト級王者]
7位 マニー・パッキャオ(フィリピン・34歳)
    [前WBO世界ウェルター級王者]
8位 エイドリアン・ブローナー(アメリカ・24歳)
    [WBC世界ライト級、WBA世界ウェルター級王者]
9位 サウル・アルバレス(メキシコ・23歳)
    [前WBA&WBC世界ヘビー級王者]
10位 ギレルモ・リゴンドウ(キューバ/アメリカ・33歳)
    [WBA&WBO世界スーパーバンタム級王者]

【BOXREC】
1位 フロイド・メイウェザー・ジュニア(アメリカ・36歳)
2位 ウラジミール・クリチコ(ウクライナ・37歳)
3位 ティモシー・ブラッドリー(アメリカ・30歳)
4位 ファン・マヌエル・マルケス(メキシコ・40歳)
5位 サウル・アルバレス(メキシコ・23歳)
6位 セルヒオ・マルチネス(アルゼンチン・38歳)
7位 カール・フローチ(イギリス・36歳)
    [WBA&IBF世界スーパーミドル級王者]
8位 バーナード・ホプキンス(アメリカ・48歳)
    [IBF世界ライトヘビー級王者]
9位 ダニー・ガルシア(アメリカ・25歳)
    [WBA&WBC世界スーパーライト級王者]
10位 ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン/ドイツ・31歳)
    [WBA世界ミドル級王者]

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