【プロレス】燃え上がる自宅に突入して母親を救出

  • 三尾圭●協力 text Mio Kiyoshi

アメスポ事件簿58

 ロサンゼルス郊外で女性の自宅に近所の男が侵入し、立てこもるという事件が発生した。警察がすぐに家を取り囲むものの、男は「近づけば家を爆破する」と脅し、警察も二の足を踏む状況に。するとそこに、女性の親戚から連絡を受けた息子のクリス・マスターズ(30歳)がやってきた。

 マスターズは、プロレス団体『WWE』などで活躍したプロレスラー。さっそく玄関のドア越しに説得を試みるも、男との話は噛み合わず、交渉は失敗してしまう。さらに男が家に火をつけ、煙が立ち上がってくるも、警察が動く様子はない。苛立ったマスターズは、ついに行動を起こした。

 家の裏庭に回ったマスターズは、窓を遮(さえぎ)っていた3メートルもの大木を引き抜き、窓ガラスめがけて放り投げたのである。そして割れた窓から侵入し、母親を無事に救出。その直後、男も逮捕されて一件落着となった。

 事件後、マスターズは救出に向かったときの心境を、「人生で一番長い時間だった」と語っている。

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