巨人の一員になるには実力だけではダメ。
eスポーツで必須の力とは
ジャイアンツにプロeスポーツチームがあることを知っているだろうか。
その名は「G×G」(ジー・バイ・ジー)。2018年の年末に読売新聞社が「ジャイアンツ」ブランドを生かして設立したeスポーツチームで、名前はGAMEとGIANTSの頭文字から命名した。
しかもプロ野球のような強豪チームだ。フォレスト(森大将)、ちゃみ(乗浜健)、Riowh(松田亮平)、リグゼ(今井黎哉)の4人からなるG×Gは、「RAGE シャドウバース・プロ・リーグ(RSPL)」へ参入して初年度から上位争いを演じ、セカンドシーズンのシーズンファイナルトーナメントではセミファイナルに進んでいる。
さらに興味深いのはそのビジュアル。eスポーツチームというと、ほとんどの人がイメージするのは、サッカープレーヤーのような半袖ユニフォームを着て整列している写真だろう。
ジャイアンツブランドのeスポーツチーム「G×G」。パーカー姿で注目を集める ©CyberZ
しかしG×Gは、ワンポイントのロゴが入った黒もしくは白のフード付きのウェアで、タウンユースとしても十分にオシャレなデザイン。スポーツをするときは専用のスポーツウェアが必須というこれまでの概念を覆し、普段着のままスポーツを楽しめる、まさにeスポーツを象徴するスタイルと言える。実際、今年度RSPLに出場する8チームのうち、唯一G×Gだけがパーカー姿。このスタイルは、今後の主流になっていく可能性もある。
読売新聞東京本社スポーツ事業部でチームのマネジメントを務める山本健之氏は、パーカーにした意味をこう話す。
「パーカーを採用したのは『街で着られるものを』というコンセプトからです。既存のユニフォームはスポーツウェアを意識しているものが多いですが、eスポーツではそこにこだわる必要はないと考えたのです。普段着として使いやすいものにして、ファンの方に日頃からG×Gを広めてもらえればと考えています」
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