加速するeスポーツの最前線。
海外の大会では16歳が莫大な賞金ゲット (2ページ目)
――羽染さんは『FIFA』の元選手ですが、『FIFA』はどのような盛り上がりを見せているのでしょうか。
「国際サッカー連盟(FIFA)は2004年から『FIFAインタラクティブワールドカップ』、2018年から名称を変更し『FIFA eWorld Cup』という世界大会を開催しています。男子・女子サッカーと同じような大きなカテゴリーのひとつとして『eサッカー』が認識されている状態ですね。
わかりやすい事例として、FIFA選出の年間最優秀選手が表彰される『The Best FIFA Football Awards』に、FIFA eWorld Cupの優勝者も招待されます。サッカー選手なら誰もが憧れる場に、eサッカー選手も分け隔てなく招かれるのです。
私が2012年に出場した時は年に1回しか大会がなく、賞金が約200万円ほどの規模でした。現在はツアー制になっていて、『FIFA』の開発会社が主催する大会や、『eJ.LEAGUE』のような各国のリーグ戦などで上位に入ってポイントを集めないと世界大会に出場できないという、非常に大規模な大会となりました。
また、マンチェスター・シティやパリ・サンジェルマンといった欧州のビッグクラブが『FIFA』のプレーヤーと契約する動きも盛んで、クラブチームのユニホームに身を包んだ選手をeスポーツ大会で見かける機会も増えました。さらに、アーセナルのメスト・エジル選手や、レアル・マドリードのガレス・ベイル選手、往年の選手ですとルート・フリット氏などがゲーマーと契約して、独自にeスポーツチームを作り始めています。
日本でも『eJ.LEAGUE』が2年前から開催されていますし、鹿島アントラーズや湘南ベルマーレ、横浜F・マリノス、東京ヴェルディといったJリーグのチームがeスポーツ部門を立ち上げるなど、活発な動きを見せています」
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