【男子バレー】越川優「3年以上ぶり」のコートで弱音連発 浮かんだ言葉は「なんでユニフォームを着ているんだ?」 (3ページ目)
【心が折れることはなかった】
ただし一方で、プロリーグとはいえ、選手たちにプロ意識が伴っているかはまた別の話。国民性だってある。
「それこそ外国籍選手の枠で加入したパキスタン人の選手は、過去にモンゴルのリーグを経験していたぶん、『シーズンを過ごして、お金をもらえたらいいや』という感覚で臨んでいました。でもチームとして、それでは結果が出ない。僕もコーチとして携わっている以上、それだと困りますから、コミュニケーションをとりながら練習に取り組む姿勢などをうながしました。
開幕を迎えた時点で、まだまだチームの完成度は高くありませんでした。ですが、1レグが終わった頃にはチームの戦い方や選手たちの戦術理解も固まり、結果につながってきました」
異国の地で、文化や考え方も異なる相手に対して、バレーボールへの向き合い方ひとつとっても、相容れない場面もあった。それでも越川はコーチとして、自身のやるべきことをぶらさなかった。
「心が折れることはなかったですね。もう言い続けていました」
プロのリーグで過ごす、プロのコーチとしてのシーズンは、そうして過ぎていった。
(つづく/文中敬称略)
◆越川優・後編>>「付きっきりで指導した選手がモンゴル代表候補に」
【profile】
越川優(こしかわ・ゆう)
1984年6月30日生まれ、石川県出身。189cm。ポジションはアウトサイドヒッター。元日本代表。2003年に岡谷工業高からサントリーサンバーズに入団。高い得点能力と破壊力抜群のジャンプサーブを武器に、長年にわたり日本代表のエースとして活躍した。2008年の北京オリンピック出場やイタリア・セリエAでのプレーを経て、2022年に一度現役を引退。しかし2025年、モンゴル・プレミアリーグのアルタイ・バルスでプレーイングコーチとして電撃復帰を果たし、チームを準優勝に導く。今後もさらなる高みを目指し続けるレジェンドアタッカー。
著者プロフィール
坂口功将 (さかぐち・こうすけ)
1988年生まれ。兵庫県出身。関西学院大学時代に「スポーツを
取材する」ことの虜になり、不動産会社を経て2016年春から日 本文化出版(株)「月刊バレーボール」編集部で勤務。 2023年末に独立し、バレーボールを中心に取材・ 執筆活動を行なう。小学生から大学生、国内外のクラブリーグにナシ ョナルチームと幅広いカテゴリーを扱うほか、 バレーボール関連の配信番組への出演やイタリア・セリエAの解説 も務める。
【写真】元バレーボール日本代表・木村沙織インタビューカット集
3 / 3














