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【男子バレー】元日本代表のエース・越川優が41歳で現役復帰 なぜ「まるで接点のない」モンゴルを選んだのか (2ページ目)

  • 坂口功将●取材・文 text by Kosuke Sakaguchi

【渡航直前で予想外のトラブル】

 女子選手で言えば、2024-25シーズンに大元朱菜(当時・ハッシュハン/現・アランマーレ秋田庄内)がモンゴルでプレーしていた。とはいえ、越川自身はまるで接点のない国だった。

「まったくなかったです。自分が生きているうちにモンゴルに行くこと自体、思ってもいませんでした。日本人選手が過去にプレーしていたとは耳にしていましたが、それ以上の情報はなかったので、『どんなところなんだろうな』と。ですが、どんな場所であろうと、まずは味わってみようという思いで決断しました」

 入団先はモンゴル・プレミアリーグの「アルタイ・バルス」。11月初旬からのシーズン開幕へ向けて、コーチとしてチーム作りに着手するべく、9月末に海を渡ることに。だが......。

「最終的にシーズンのスケジュールが確定したのが、開幕の1週間前だったんです。まだまだ日程が決まらないなかで、チームからは『渡航する日を、うしろ倒しにできないか』と言われました。要は、少しでもサラリーの支払いを抑えたかったという。年俸ではなく、チームに携わった期間に対して給料が支払われるというかたちだったので」

 プロのトップリーグでは、まずありえないであろう粗末な実状とはいえ、こちらもそれを易々と受け入れるわけにはいかない。

「チームの事情も行ってみないことにはわからないわけですし、事前に聞いた話だと(アルタイ・バルスは)リーグ内でも弱小のチームだったので、強化するにも1カ月は必要だろうと踏んでいました。それにまずは、コーチとしての自分を知ってもらうことから始めなければいけませんでしたから。

『合流を遅らせられないか』という話も出国予定日の数日前だったので、もう本当にバタバタでしたけれど(笑)、なんとか自分が想定していたタイミングでモンゴルに行くことができました」

 チームの拠点は、モンゴルの首都ウランバートル。この場所で、新たな挑戦が始まった。

(つづく/文中敬称略)

◆越川優・中編>>コートで弱音連発「なんでユニフォームを着ているんだ?」


【profile】
越川優(こしかわ・ゆう)
1984年6月30日生まれ、石川県出身。189cm。ポジションはアウトサイドヒッター。元日本代表。2003年に岡谷工業高からサントリーサンバーズに入団。高い得点能力と破壊力抜群のジャンプサーブを武器に、長年にわたり日本代表のエースとして活躍した。2008年の北京オリンピック出場やイタリア・セリエAでのプレーを経て、2022年に一度現役を引退。しかし2025年、モンゴル・プレミアリーグのアルタイ・バルスでプレーイングコーチとして電撃復帰を果たし、チームを準優勝に導く。今後もさらなる高みを目指し続けるレジェンドアタッカー。

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著者プロフィール

  • 坂口功将

    坂口功将 (さかぐち・こうすけ)

    1988年生まれ。兵庫県出身。関西学院大学時代に「スポーツを取材する」ことの虜になり、不動産会社を経て2016年春から日本文化出版(株)「月刊バレーボール」編集部で勤務。2023年末に独立し、バレーボールを中心に取材・執筆活動を行なう。小学生から大学生、国内外のクラブリーグにナショナルチームと幅広いカテゴリーを扱うほか、バレーボール関連の配信番組への出演やイタリア・セリエAの解説も務める。

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