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【男子バレー】西田有志が語る新王者・大阪ブルテオンの勝因 「シーズン前から準備をしていた」 (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Yoshiyuki Komiya

【キャプテンとしての役割も果たす】

〈チームを勝たせる〉

 彼はそれを言葉ではなく、行動で示した。

「(ブルテオンはしばらく王座を逃しているが)優勝が遠のいているのは......(ひとつの試合を)"勝っている"で終わっている気がします。貪欲に勝ちを求め続けるべきで、どう勝つ工夫をしたのか、そこを掘り下げることも求めていきたい。これは僕の価値観ですが」

 西田はそう語っていたが、勝ちも負けも少しも引きずらなかった。たとえばファイナルの第1戦は相手の勢いを跳ね返せずに落とし、第2戦は劇的な逆転勝利だったが、どちらの試合後も同じ表情をしていた。

「勝ち負けはつくものですが、シンプルに"バレーは面白い"って気持ちでやっています」

 西田は悟ったように語るが、平常心でバレーを楽しんでいたのだろう。勝負をかけた第3戦、コートで暴れ回る姿は伝説の豪傑が戦場を闊歩するようだった。その一瞬に、本性が表出した。 

「バレーを生きているようなもので、24時間じゃ足りない」

 西田はそう言うが、そこまで没頭することで立つことができた境地があるのだ。

 今シーズンの西田は、キャプテンという役も見事にやり遂げている。プロフェッショナルな背中を見せることで、チームを鼓舞。オポジットで一撃を託される選手が、自分のことだけでなくチームのことも考えるのは、リスクがある。しかし、彼は重責を背負いながら、それをエネルギーに変換し、スパイカーとして奮起したのだ。

 ブルテオンのヘッドコーチであるトーマス・サムエルボもキャプテン西田に称賛の声を送っていた。

「(西田)有志はすばらしくキャプテンを務め上げました。チームメイトとよくしゃべり、もしくはしゃべりすぎず、いいように。チームのことを気にしながら、自分のプレーにも注力。浮き沈みがあるなか、選手としても人としても成長しました」

 西田は戦い続けることによって新たなステージに入り、栄冠を手にしたと言える。

 ふと、彼とのやりとりを思い出した。

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