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【男子バレー】大阪Bの新主将、西田有志が示すキャプテンシー「準備を大切にし、周りにも求める」 (3ページ目)

  • 田中夕子●取材・文 text by Tanaka Yuko

【新加入ブリザールとの相性も良好】

 本稿執筆時点で、今季の大阪Bは12試合を終えて11勝1敗。同じ勝率のサントリーサンバーズ大阪をセット率で上回って首位につけている。そんな好調のチームでプレーする西田の姿は実に楽しそうで、動きも軽やかだ。

 日本代表登録選手に選出されたものの、合宿や試合には帯同せず、自身のフィジカルと向き合うべく身体の原理原則を学び、肉体改造や動作の見直しに務めた。その成果に加え、今季から新加入したセッターのアントワーヌ・ブリザールの影響も大きい。

「(ブリザールからは)常にどこからでもトスが来るので、やっていて面白い」と西田が言うように、ラリー中もセオリーにとらわれることなく、相手ブロックやディフェンスと駆け引きしながら自在に攻撃を展開するフランス代表の司令塔とは、相性も抜群だ。

 またリベロの山本智大やレシーバーで起用される池城浩太朗のセットからの攻撃展開や、ミドルブロッカーやアウトサイドヒッターが2本目をセットする際も、チームとして求めるレベルは高い。単に個人技に長けた選手が揃うから強いのではなく、そうした選手が組織としてプレーできているからこそ強い。それがブルテオンだ。西田は得点した後、雄叫びを挙げるよりも、満面の笑みを浮かべることが多い。それは、やりたいバレーが体現できている楽しさの表われだろう。

 リーグ戦は今週末で一旦、休息期間に入り、天皇杯が開催されるが、ブルテオンはブラジルでの世界クラブ選手権にアジア代表として出場。石川祐希が在籍する昨季の欧州チャンピオンズリーグ王者、ペルージャとも対戦する。

 長いシーズンはこれからが本番とも言える戦いが待っている。だが誇張も謙遜もせず、西田は冷静に"今"を見ている。

「ダメな日もあるけれど、ダメだった、で終わらせるのではなく、ダメだったことも次につなげる。それは僕だけじゃなく、チームとしても同じ。特に競り合った場面では、誰かひとりが『やらなきゃ』と思っても勝てるものじゃない。コートに入る6人、7人、もっといえばベンチに入る14人が全員で声を掛け合いながら戦う。それができれば、気負うことなく、勝ちにつなげられると僕は信じています」

 我慢するのではなくポジティブに戦い、結果を求める。もちろんそのための準備は誰よりも怠らない。

 重ねた準備がすべて必要だった、と最後に笑えるように。キャプテン西田は誰よりもバレーボールを楽しんで、チームを勝利に導いていく。

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