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【女子バレー】デンソーの大﨑琴未は全治5カ月の大手術で「素人になっている」 支えとなったのは同期・石川真佑が活躍する姿 (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

【試合勘を取り戻せないジレンマ】

 大﨑は島根県浜田市出身で、小学校5年生からバレーを始めると、長い手足を生かしたプレーで頭角を現していった。高校は越境して下北沢成徳へ。ミドルブロッカーとして、同世代で1、2を争う選手になる。当時、成徳には石川真佑(ノヴァーラ)という稀代のスター選手が在籍しており、同期の彼女も触発されるように腕を上げた。

 石川らとU18アジア選手権の優勝メンバーになり、2019年にはB 代表でアジア選手権の優勝も経験した。高校卒業後は、石川と同じ東レアローズ(現・東レアローズ滋賀)に入団。徐々に出場機会を増やし、中心選手となって副主将も務めたが、最後の1年半は満身創痍で戦い続けた。2024-25シーズンを前にエアリービーズに移籍し、完全復帰に向けて捲土重来を期す。

「今は悶々としているなかで、準備だけはしっかりしています」

 大﨑は気丈に振る舞う。今シーズンは開幕からメンバー外が続いていた。手首の耐久性は上がってきたが、痛みは消えていない。一番もどかしさを感じているのは彼女自身だろう。なかなか試合勘を取り戻せないジレンマに身を焦がす。

「ネガティブなことを口にすると本当に弱くなってしまうので、無理やり明るくしている部分はありますね。反対のことを言って自分を奮い立たせる。腐ってしまったら、元も子もないですから。メンタルを安定させることに必死です」

 彼女は暗さを打ち消すように笑い飛ばした。今はポジション6(バックセンター。セッターの周辺を動いて、ブロードなど積極的に攻撃参加する)で安定性とワンレッグの移動攻撃を求められるが、これまではポジション3(フロントセンター。前衛中央でブロック、クイックが中心)だっただけに、試行錯誤の日々だ。同じミドルには有力外国人選手や有望な若手も入り、ポジション争いはし烈を極める。

「求められている力が私にないから、レベルをもっと上げることに集中するしかないです」

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