【女子バレー】渡邊彩はパリ五輪メンバー落選での「精神崩壊」も乗り越えて 目指すはお世話になった元代表選手の最年長記録 (3ページ目)
はるか彼方にあった日本代表入りも、現実味を帯びるようになった。
「チャレンジリーグ時代は『頑張っても無理だろう』と思っていました。身長も特別大きいわけでなかったし(176cm)、なかばあきらめていましたね。
それが、トヨタ車体では(荒木)絵理香さんとも一緒になって、初めて会った時は『テレビで観ていた選手!』と、めっちゃ脇汗かいたのを覚えています(笑)。体格は違うけど、ミドルとして生きる見本で、背中を必死に追いかけました」
【パリ五輪メンバー落選から】
トヨタ車体に入って2年目で、日本代表に初選出された。彼女はそうやって、バレー人生を少しずつ積み上げてきた。だからこそ、昨夏のパリ五輪メンバーからの落選は「精神が崩壊した」という。
「心って大事だなって思いました。同時期に父が亡くなったこともあり......。『バレーをやりたくない』となって、今まで無理してきたことが全部、体に出ちゃいました」
渡邊は昨シーズン、SAGA久光スプリングスで苦難の1年を過ごした。
「どうにか『またやりたい』となってきた時に、股関節が痛くて、足が上がらなかった。原因はわからなかったんです。少しよくなったと思ったら、今度はクリスマスの夜中3時に、突然、耳が痛くなって。中耳炎でした。だいたい1カ月は指示も聞こえないし、自分が真っすぐ立っているかもわからない。ポールもぼんやり見えるくらいでした。
その後(今年2月)もふくらはぎを痛めて......。それでも、続けようと。『どうなってもバレーが好きなんだろうな』と思いました」
彼女はそう言って笑い飛ばした。バレーに対する執念だ。
「これだけ大きなエネルギーを観る人たちに伝えられる仕事って、なかなかないじゃないですか。楽しいし、やみつきになってしまって離れられません」
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