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【男子バレー】SVリーグ大阪ブルテオンのフランス代表ブリザールがワールドクラスのプレーを連発 (3ページ目)

  • 田中夕子●取材・文 text by Tanaka Yuko

【「彼のサーブに対して何をするのが正解か」】

 フランス代表でも武器としてきたジャンプサーブで、1本目からエースを奪ったかと思えば、2本目は強打を警戒して空いたスペースを狙い、相手のバックアタックを潰す。ただ打ちたい場所に強く打つのではなく、1本1本に意図があり、しかもその1本1本が強烈かつ高精度だ。

 日本屈指、世界も認めるサーブレシーブの名手であるリベロの小川も思わず苦笑いを浮かべた。

「とにかくサーブがいい。もちろんわかっていましたけど、ビッグサーバーでありながらもショートサーブもあるし、いろいろな種類がある。僕個人としても、リベロとして彼のサーブに対して何をするのが正解か。模索して、考えながらプレーしました。それぐらいブリザール選手のサーブはよかったし、今日の試合のなかでは間違いなく、彼のサーブがブレイクの起点になっていました」

 ブリザールだけでなく、ブルテオンには西田やミゲル・ロペスといったビッグサーバーも揃い、山内、エバデダンのジャンプフローターやハイブリッドサーブも効果を発揮する。レシーブの要となるリベロにとっては気を抜けない相手ではあるが、それでも「次は大丈夫」とばかりに小川は笑顔で言った。

「1本、(第3セットの序盤に)西田選手のサーブをダイレクトで返しちゃったボールがあったんですけど、あれは単純に僕のミス。回転がきれいだったので、これぐらいかな、と合わせにいったらオーバーしてしまった。僕が"これぐらい"と気を抜いた結果なので、次はああいうミスはしないように。反省して、また頑張ります」

 ただ単に「すごいサーブだった」で終わらせるのではなく、そのサーブの何がすごかったのかを教えてくれるリベロの存在。しかもそれがひとりだけではない。反省を述べた小川に対し、年々強烈さを増していくサーブに対して「準備をして臨んできた」というのがブルテオンの山本だ。

「まだ1試合ですけど、やってみて手ごたえもあった。だいぶ、楽しみだな、という印象です」

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