【男子バレー】SVリーグ大阪ブルテオンのフランス代表ブリザールがワールドクラスのプレーを連発 (2ページ目)
【すべてがワールドクラスのプレー】
強烈なジャンプサーブでレシーブの返球の位置がネットから離れても、ブリザールは素早く移動し、潜り込んでオーバーハンドでトスを上げる。しかも至近距離のアタッカーに対してではなく、体勢が崩れた状態でもファーサイドの攻撃を選択するため、相手ブロックも1、2枚になり、供給されるトスには十分な高さと伸びがある。
ワンハンドで巧みにボールを操るトスや、胸のあたりに返球されたボールをそのままミドルのクイック、ラリー中も「ここで使う?」と唸らせるようなトスワークに目を奪われた。なによりすごいのは、前述のように、サボろうと思えば安易にアンダーハンドでトスを上げられるボールも、アタッカーの打ちやすさを考えてしっかり潜り込んでボールをコントロールしながら上げること。何げないプレーではあるが、ボディバランスやパス精度のどれをとっても、さすがだ。ほかの言葉が見当たらないほどすばらしいパフォーマンスを見せ、観客だけでなく対戦相手をも魅了していた。
ラリー中を含め、8本のスパイクを打って7本を決め、87.5%という高い決定率を残した山内も、「(ブリザールと)一緒にやっていて楽しい」と笑う。
「どこからでも上がってきますから。もちろん丁寧なトスは大事だけど、いろんなとこからミドルを使ってきたりするバレーは、見ていても楽しいと思うし、やっていても面白い。そういうほうが僕は好きですね。それどころか、(ブリザールは)自分でも点を獲るし、ブロックもウィークにならない。もはや2枚替えが必要なくなったんじゃないかな、と。いろんな概念を変えていく選手だと思います」
点を獲らせるだけでなく、自ら点も獲る──。山内の言葉にあるように、第2セットではネット際のボールを「(自分がスパイクに入る)アプローチの時間を取るために高く返球した」という西田がつないだボールを、バックセンターからブリザールが2本目に打つ。実に豪快なバックからのツーアタックも強烈な印象を残したが、圧巻はサーブだ。
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