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【SVリーグ開幕】ミドルブロッカーも経験したWD名古屋の山崎彰都 雪辱を期す今季はチームを牽引する立場に (2ページ目)

  • 市川忍●取材・文 text by Ichikawa Shinobu

【「詰めの甘さを克服していかなければならない」】

 昨シーズン、名古屋は開幕から連勝でスタートしたものの、その後、ジェイテクトSTINGS愛知と大阪ブルテオンに敗れて4連敗。しかしその後、11連勝を記録するなど、底力を発揮してレギュラーラウンド3位でチャンピオンシップに進出した。

「昨シーズン、スタートはいいとは言えなかったのですが、そのなかでも選手それぞれが自分のできることを最大限に発揮して、徐々にチーム状態が良くなっていきました。レギュラーラウンド中盤から後半にかけて、チームができ上がっていったのは収穫だったと思います。ただ、負けてはいけない下位チームに負けてしまい、レギュラーラウンドを2位以上で通過できませんでした。その詰めの甘さは、克服しなければいけない課題だと思っています」

 山崎が悔やんでいるのはレギュラーラウンドの3位通過により、チャンピオンシップの試合数を増やしてしまったことだ。

「そもそもSVリーグの試合数が増えていて、選手ひとり一人の負担が大きくなりました。得点の中心だったニミル(・アブデル=アジズ、今季はトルコリーグでプレー)選手もずっと試合に出ていたので、結果的に体力が消耗され、チャンピオンシップに臨むことになった。上位通過して少しでも試合数を減らせれば、選手全員、万全な状態でチャンピオンシップに臨めたかもしれません。それだけが負けた要因ではありませんが、原因のひとつではあったと思っています」

 クォーターファイナルの試合中に故障した選手がいたことを考え、ひとつでも上の順位でレギュラーラウンドを終えることの大切さを痛感したと振り返る。

 全員の力で勝ち取ったチャンピオンシップ進出だったが、ミドルブロッカーが故障で離脱した際には山崎自身もミドルブロッカーとして試合に出場した。中学、高校とミドルブロッカーを経験していた山崎だったが、久しぶりのポジションで戸惑いがあったと語る。

「開幕前にミドルの(昨季をもって現役を退いた)近(裕崇)さんが怪我をして、僕がアジア選手権から帰ってきたタイミングで一度、コーチングスタッフから『もしかしたらミドルをやってもらうかもしれない』、『助けてもらいたい』という話がありました。その上で、リーグが始まったあとに『週末の試合はミドルで』と言われて、試合と試合の合間に練習して臨んだという感じです」

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