【SVリーグ開幕】代表を経験しても「今の自分に手の届くレベルではない」 着実な成長を誓うWD名古屋の山崎彰都 (3ページ目)
【「相手に得点を与えない強力な守備」がWD名古屋の身上】
山崎が重視するのは、まずは自身の足元をしっかりと固めることだ。
名古屋はフランス出身のティモシー・カール、チュニジア出身のエイメン・ブゲラ、ポーランド出身のノルベルト・フベルという外国籍選手を獲得して今シーズンに臨む。特にカールとブゲラは山崎と同じアウトサイドヒッターで、ポジションを争うライバルとなる。
「代表期間中もそうでしたが、自分の武器は得点を奪えるサーブです。海外のチームと戦って得た経験の中で、サーブだけではなく攻撃面でも色々な収穫があったので、そういうところをアピールしていきたい。またスパイクのコースの幅を広げる練習を積んできたので、開幕戦にスタメンで出られるよう頑張ります。外国人選手も入団してきますが、自分の持ち味はサーブレシーブをオーバーハンドで取れるところ。後衛のアウトサイドヒッターをフリーにして、パイプ攻撃を使えるようにする戦略で貢献したい。そういった姿をファンの皆さんにも見てほしいです」
チームとしては昨年、逃した優勝をぜひとも手にしたいところだ。
「相手に点数を取らせない強力なディフェンスが、今シーズンもうちのチームの特長です。そして難しいボールを無理やり打ちに行かず、何度でも立て直してこちらに有利な状況で攻撃をするところなど、見どころはたくさんあります。今シーズンからチームに来た選手たちも、そこを意識して練習しています。そういうところが僕らのチームの持ち味になると思います」
V.LEAGUE DIVISION1時代の2022-23シーズンにリーグ優勝を果たしている名古屋。SVリーグでの初優勝を遂げるには、山崎のさらなる活躍が欠かせない。
著者プロフィール
市川 忍 (いちかわ・しのぶ)
スポーツライター、編集者。神奈川県川崎市出身。日本エディタースクール夜間部卒業。『Sportiva』(集英社)、『Number』、『NumberWeb』(文藝春秋)などで埼玉西武ライオンズを中心とした野球と、バレーボールのコラムを寄稿している。著書に、2008年のバレーボール男子日本代表の16年ぶりの五輪出場を追った『復活~全日本男子バレーボールチームの挑戦』(角川書店)がある。Xアカウント:@ichikawashino。
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