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「普通の女子高生でした」木村沙織が振り返るバレー部の青春「プリクラ代を捻出することばかり考えていました(笑)」 (2ページ目)

  • 小宮良之●取材・文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

【プリクラが大好きな「普通の女子高生」】

ーー成徳は多くのバレーボール選手を輩出し、大山加奈、未希さんの姉妹や荒木絵里香さんとも同じチームで木村さんはプレーしました。同じチームにレベルの高い選手がいると、刺激される、鍛えられる感じですか?

 鍛えられるというか......部活のみんなは家族みたいな感じです。(荒木)絵里香さんは高校からでしたが、チームメイトのほとんどは中学の時から高校まで(中高一貫)6年間ずっとバレー部で一緒でした。

 成徳は、寮はありませんが試合の少し前になると校内合宿といって学校に泊まっていました。そこでお互いの絆が生まれるというか。1年生は、先輩の洗濯を授業の間の5分間でやるために急いで(部室に)戻って、とか......今となっては、そういうことが絆を感じられて楽しかったなと思い出しますね。

ーーバレーボール漫画『ハイキュー!!』でも、バレー部の高校生たちが"買い食い"をするシーンは青春の象徴ですが、木村さんも同じチームの仲間たちと肉まんやアイスを食べたりしていたんですか?

 していましたね(笑)。成徳は朝練があったので、下北沢駅を降りてからコンビニに寄って......本当は寄っちゃいけないのですが、寒い冬は小学生時代のクラブから一緒のめぐって子とおでんを買って学校に行っていました。

 それを食べてから朝練して、昼ごはんのために母親がつくってくれたお弁当を朝練後に食べてしまうので、お昼は食べるものがない(笑)。だから、いつもスティックパンを買って食べて過ごしていました。安いのに8本くらい入っているんですよ! そんな毎日でしたね。

ーー校内合宿もみんなでにぎやかに活動していましたか?

 はい! 当時は金曜だけがオフで帰れたのですが、みんなとプリクラを撮ってから家へ帰るのが日課でした。合宿中、夜は学校でお弁当が出て、朝食代は母親からお小遣いをもらっていましたが、ごはんはとにかく安く抑えて、プリクラ代を捻出することばかり考えていました。

 当時はプリクラが流行っていて、1回400円でした。だから、みんなで「あそこのスーパー、食パン8枚切りが安かったよ!」と情報交換して倹約してました。おにぎりだと一日で食べ終わってしまうのですが、8枚切りのパンだと節約できて、プリクラ撮れるんです(笑)。

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