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【女子バレー】松井珠己は米No.1セッターを手本に成長を実感 パリ五輪は落選も、ロス大会には「出たいです‼」 (2ページ目)

  • 坂口功将●取材・文・撮影 text & photo by Sakaguchi Kosuke

【アメリカ代表のセッターからも学んで成長】

――チームメートで同じポジションには、アメリカ代表のポールター選手がいます。

「アメリカでナンバーワン、と言っていいくらいの選手ですからね。日々、その選手と練習試合ができている感覚なので、とても楽しいですし、トスの上げ方ひとつにしても勉強になっています。

 彼女のトスワークの特徴としては、それほど同じ選手に続けて上げることはしない印象です。そして、何よりブレない。その安定感はトス、精神的なところにも感じます。セッターというポジションはアタッカーが崩れたとしても、自分の軸をしっかり持っておくことが大事だ、と再認識しました」

――技術面で習得できていることはありますか?

「昨年から、"相手ブロックを振る"ことに取り組んできました。"ブロックを見てから上げる"ことに関して、これまでは2本に1本くらいしか見えていなくて、感覚で上げることのほうが多かったんです。それが今は、ブロックを意識しながらいいトスを上げることができている実感があります。感触としては、8割くらいできている感じですかね。

 どんなタイミング、どんな場面でもこれができれば、私も不安なくトスを上げられます。もともとトスの質には自信があるので、ブロックを振って1枚にして、アタッカーに決めやすいトスを上げられたら、それが一番。そこを詰めて練習しています」

――「LOVB」で過ごすシーズン、自身にとってどのような機会にしたいと考えていますか?

「もちろん、全部を自分の成長につなげたいと思っています。それに、試合になかなか出られないからこそ、チームやコート内がよく見えるので。選手の善し悪しがとてもわかるので、視野は広がったと感じています。

 あとは、限られたチャンスのなかでいかにプレーするのか。その点に関しても、準備の仕方はこれまで以上にモノになったと感じますし、そこはレベルアップしていると思いますね。3年後のロサンゼルス五輪も意識していますが、この先はスタメン、リザーブと、立場が変わることもあるはず。どっちでもしっかりと準備して、どんなシチュエーションでも使いやすい選手になれるように、今は勉強中です」

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