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【ハイキュー‼×SVリーグ】アランマーレ山形の赤星七星が語る『ハイキュー‼』のセッターたちの魅力と「燃え尽きた」大学時代 (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

 ただ、中学時代に150cm台だった身長は、170㎝台まで急に伸びた。背の高さやリーチが武器に加わった。高校で注目されると、強豪の鹿屋体育大学に進学。全日本インカレで優勝し、大学4年ではセッター賞を受賞。"大学No.1セッター"の称号を得た。

 しかし、そこで燃え尽きてしまった。

「自分は自信家ではなくて、監督にも『へたくそ』と言われ続け、地道に積み重ねてきたタイプですね」

 赤星はそう自己分析をした。

「大学は練習もきつくて......セッターも(レギュラー候補の)選手が多くて、その中でコートに入るために頑張りました。運よくコートに立てて、日本一も取って、『バレーをやり切った』と思ってしまって。先生に『もう、バレーはしません』と伝えました。だから、Vリーグのチームから誘いがあったかどうかもわからないです。当時は、燃え尽きていました」

 しかし、冒頭に記したように、バレーの強い引力でコートに戻ってきた。

「(教員をやめてから)最初はクラブチームでやっていたんですが、去年(2023-24シーズン)からアランマーレに入れさせていただいた。トップリーグなだけに、戦術も、駆け引きも、動き方も、考えるのが楽しいですね」

 彼女はそう言って笑顔を浮かべる。SVリーグでは、勝利を経験した。

「その勝った試合、私はあまり出られなかったんですが......チームとして1点1点を喜ぶことができました。みんなで苦労してきたから、一緒に喜べるんだなって」

 コートにいられる幸福をかみしめる赤星は、最後に意気込みをこう語った。

「チームに波がある時でも、安定したプレーを見せられるようにしたいです。チームを支えられる存在になりたい。そして、1点とって会場が湧き上がる瞬間を、何度でも味わいたいです」

【赤星七星が語る『ハイキュー‼』の魅力】

――『ハイキュー‼』、作品の魅力とは?

「大学時代にゼミでアニメを見せてもらって、そこから一気に面白くて見ちゃいました。いろんなキャラがいて、セッターの考えていることに共感しますね」

――共感、学んだことは?

「青葉城西vs烏野で、及川(徹)と影山(飛雄)がバチバチするじゃないですか? セッター同士の戦いは思わず夢中になります(笑)」

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