パリオリンピック男子バレー 石川祐希は重圧とどう対峙しているか「勝つのは難しいと実感」 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

 粘り強くラリーを続け、戦いをモノにする「自分たちのバレー」は世界トップレベルだろう。丁寧にブロックフォローし、チーム全体でひとつもサボらず、高さやパワーに対抗。石川、西田、髙橋藍がコンビネーションの仕上げで相手を撃ち抜く。時間をかけて作ってきた形は、彼らにコートで自信を与える。アルゼンチン戦のように、それがハマった時は流れをものにできるはずだ。

「勝つのが難しいのは、やっている選手が一番に感じています。これがオリンピックで、(試合後の円陣では)『すぐにアメリカ戦があるので、持っているものはすべて出そう!』と伝えました」

 石川の視線はすでに次を向いていた。エースとしても、キャプテンとしても、戦い抜く覚悟だ。

 8月2日、日本はアメリカとの戦いに挑む。 

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パリオリンピックでのメダル獲得の期待がふくらむバレーボール男子日本代表。
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プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。

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