2019.11.30

過熱する西田有志フィーバー。
19歳エースの成長が止まらない

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari

 ジェイテクトSTINGSの西田有志が、史上最年少でⅤリーグ(V.LEAGUE)デビューを果たしてしてからもうすぐ2年。今の男子バレー界には”西田旋風”が巻き起こっている。

得点を決め、派手なガッツポーズを見せる西田 photo by Hino Chizuru きっかけは、10月1日から約2週間にわたって開催されたワールドカップに他ならない。19歳にして日本代表のレギュラーに定着し、2位以下に10点以上の差をつけて大会ベストサーバーに輝くなど、28年ぶりとなる4位に大きく貢献。4年前の「NEXT4」を彷彿とさせる男子バレーブームが起こったが、石川祐希、主将の柳田将洋らが海外のチームに所属していることもあり、西田が国内バレーファンの注目を集めることになった。

 10月26日にVリーグ男子が開幕すると、ジェイテクトが絡む試合のチケットは発売と同時にほぼ売り切れ。11月23日、24日のホームゲーム(愛知県刈谷市)も自由席まで完売で、両日とも昨年の同時期の観客数を1000人ほど上回る、約3000人を動員した。予想をはるかに超える数のファンに対応するため、チームは無料配布していたスティックバルーンを有料にしたが、すでに今季の配布予定数に達してしまったという。

 そんなファンの後押しもあって、ジェイテクトは1レグを終了した11月29日時点で8勝1敗。リーグ3連覇を狙うパナソニックパンサーズに次ぐ2位と好調だ。

 昨シーズンのジェイテクトは、西田の”孤軍奮闘”という印象が強かったが、今シーズンは戦力が充実している。203cmの元ブルガリア代表のエース、マテイ・カジースキが2シーズンぶりにチームに復帰。相手チームのブロックのマークが分散され、西田も楽にスパイクを打てるようになった。また、「アジア枠」で中国代表の210cmのミドルブロッカー饒書涵(ラオ・シュハン)、東レアローズから207cmのミドルブロッカー伏見大和が加入したことで、高さでも他チームに引けを取らない。

 セッターに関しては、早稲田大卒の新人・小林光輝の出場機会が多くなっている。まだVリーグに慣れず、トスに余裕がなくなることもあるが、西田はそれを打ち切ることで”年上のルーキー”をカバー。頼もしさを増す若きエースについて、今シーズンから主将を務める本間隆太も「彼に直してほしいところはないですね。自分が19歳の時と比べて、プレーも意識も大人すぎます」と絶賛する。