栗原恵、残りの現役生活に迷いなし。目指すはチームでの活躍→全日本 (3ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • 木村正史●撮影 photo by Kimura Masashi

JTの背番号10をつけた栗原の、今後の活躍が期待されるJTの背番号10をつけた栗原の、今後の活躍が期待される

――選手として迎える新シーズンの目標は?

「JTでみんなと一緒に優勝することですね。私も10年以上現役を続けてきて、優勝したのはパイオニア(レッドウィングス)時代の1回だけですし。Vリーガーで優勝を経験しないでやめていく選手もたくさんいる中で、一度でもそれを経験できたことは幸せなことです。それでも、現役でいる限りは優勝を争うチームの戦力になる選手でいたいと思っています」

――関西での生活には慣れましたか?

「まだチームに合流したばかりですが、1回目のオフは筋肉痛がひどかったので、マッサージやスーパー銭湯に行って体をリラックスさせました。あとは、家の近くにかわいいカフェがたくさんあるのがわかったので、幸せな気分でお茶しています(笑)。ちょっと道に迷ってしまったこともあったんですが、そのときに道案内をしてくれた方が優しくて。街の人の温かさを実感しているところです(笑)」

――今秋にVリーグが開幕する前に、日本で世界選手権が行なわれます。8年前の大会では、栗原さんの活躍もあって銅メダルを獲得しました。今の全日本についてはどんな印象を持っていますか?

「(中田)久美さんが監督になった際に『歴史を作る』と言っていましたが、すごく厳しい環境で、常に自分たちにプレッシャーをかけ続けながら戦っていると思います。自分たちのやるべきことをやればメダルもついてくるでしょうし、新たな歴史を作っていくこともできると思います」

――その歴史を作っていくメンバーに自分も入りたいという思いはありますか?

「難しい質問ですね。でも、アスリートとしてはそこを目指さないとおかしいですし、チャンスがあればと思っています。そのためには、まずチームで結果を残さないといけない。まずはトモさん(JTの吉原知子監督)に評価してもらえるプレーをして、そのうえで全日本にも必要としてもらえたらすごく幸せですね」

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