栗原恵、残りの現役生活に迷いなし。
目指すはチームでの活躍→全日本 (2ページ目)
――現役を続けるためにはコンディション調整が重要になると思いますが、それも若手の頃とは変わりましたか?
「30歳を過ぎたあたりから体力は落ちたと思います。回復力が違いますね。昔は寝れば回復していたのが、今はそれだけじゃ補えない部分がある。チームのスタッフを頼るのは当然なんですが、自分でもかかりつけのマッサージ店を見つけたり、若い頃にはやっていなかった寝る前のセルフケアをしたりしています。そうしないと、疲労を次の日に持ち越しちゃうので」
――逆に、ベテランになったからこそのポジティブな面は?
「昔は身体能力任せで、『とにかく高く跳んで強く打つ』しかやってこなかったんですけど、悲しいことですが、ケガをしてからそのプレースタイルでは通用しなくなってしまって。なので、どうしたら1点を取れるかを考えてプレーするようになりました」
――まだ考えるのは早いと思いますが、引退後もバレーボールにかかわっていきたいと考えていますか? かつて全日本で共にプレーしていた迫田さおりさんや佐野優子さんは解説を務めていますが。
「解説は難しそうですね・・・・・・。『今のプレーはこうしたほうがよかったですね』などと言えたほうが、聞いてる側は絶対楽しいじゃないですか。でも、私は選手の気持ちがわかっちゃうので、『今のプレーはちょっと・・・・・・でもわかるな。ああなっちゃうときもあるよね』と思ってしまう(笑)。向いていないなと思います」
――指導者はいかがですか?
「子どもたちとバレーをするのはすごく楽しいですね。『バレーボールを好きになってもらいたい』という気持ちが原点にあるので、高校生、中学生、小学生を対象にした指導は積極的にやりたいです。ただ、バレーボールの難しさをわかっていますから、勝つための指導になると楽しいばかりではいけなくなります。最近、『将来的にコーチはどうなの?』と聞かれることもあったんですけど、『私はそういうのはないですね』と答えていました。指導者の道は考えず、今は選手としてプレーするだけだと思っています」
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