中田久美監督と空白の2年。女子バレー
新鍋理沙が涙で明かす復帰ドラマ
今年が初開催となった国際大会、ネーションズリーグを7勝8敗の10位(16チーム中)で終えた全日本女子バレーボールチーム。7月上旬に予定されている合宿でチームをブラッシュアップして、8月のアジア競技大会、9月の世界選手権ではさらなる躍進を目指す。
そんな全日本女子の "守備の要"といえば、新鍋理沙(しんなべ・りさ)の名前を思い浮かべるファンも多いだろう。
昨年、約2年ぶりに全日本に戻ってきた新鍋理沙 所属する久光製薬スプリングスでは、2010-2011年シーズンの最優秀新人賞を獲得。同年に20歳で全日本に初招集され、レシーブが安定したウィングスパイカーとして活躍していたが、2015年に代表を辞退した。
しばらく国際舞台から遠ざかっていたものの、久光で指揮を執っていた中田久美監督が全日本の監督に就任すると再び代表に名を連ねた。突然の代表辞退から復帰までの約2年間に何があったのか。その経緯を新鍋本人に直撃した。
――中田監督体制の全日本でプレーするのは2年目ですが、昨シーズンの収穫と課題はどこにあったと思いますか?
「昨シーズンは、一番の目標が『アジア選手権で優勝する』だったので、それが達成できたのは嬉しかったです。その後のグラチャンでもいくつかの強豪国に勝つことができましたが、フルセットで勝ったブラジル戦は第1セットを先に取ったのに逆転を許して苦しい展開になるなど、『あの1点が取れていたら』という場面も多かった。『大事な1点を絶対に取る』という意識をチーム全体で共有し、技術やメンタルを磨いていく必要があると思っています」
――新鍋選手は眞鍋政義前監督のもとでもプレーしていましたが、27歳となった今はチームの中での立ち位置も変わってきていますか?
「前に全日本にいたときは、先輩の選手たちにたくさん声をかけてもらい助けられました。でも、今は年齢が上がって周りを助けることを求められる立場になってきています。同い年でキャプテンを任せられている(岩坂)名奈も助ける......というより、一緒に頑張りたいと思っています」
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