いきなり強いぞ、中田ジャパン。
女子バレーが6年ぶりにブラジルを撃破 (2ページ目)
その期待に応える姿に、昨年のオリンピック世界最終予選で、とにかく木村沙織に上げる「木村沙織大作戦」のすえ出場権を獲得したイタリア戦が思い出された。「ポストサオリンの一番手」にふさわしい古賀の大活躍で2セットを先取。だが、そのまますんなりとはいかなかった。
「こんなに古賀ばかり使っていて、スタミナ切れにならなければいいが......」という筆者の心配が的中。ブラジルの古賀へのマークがきつくなったこともあり、第3セット以降は決定率が落ちていく。さらに、効果的なブロードを見せていたミドルブロッカーの奥村麻衣にもブロックがつくようになり第3、第4セットを落としてしまった。
前述の「木村沙織大作戦」の時は、得失セット数のおかげで出場権は取ったものの、試合にはフルセットで敗れている。この試合も流れはブラジルに傾き、同様の展開になるのかと危惧されたが、日本は最終セットで粘りを見せる。
出だしで3点のリードを奪ったが追いつかれ、9-9の同点からはシーソーゲームに。日本が先に勝利まであと1ポイントに迫ったが、被ブロックなどで逆転され、逆にブラジルにマッチポイントを握られた。
その窮地で起用されたのが、仙台ラウンドではセッターとしての出番がなかった宮下遥だ。これ以上ないプレッシャーがかかる場面でも、宮下は冷静だった。ピンチサーバーとしてコートに立つと、狙い澄ましたサーブでブラジルのレシーブを連続で崩し、最後は宮下がアンダーで上げたトスを内瀬戸がしっかり決めてゲームに終止符を打った。
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