石川、柳田だけじゃない。204cmの
山内晶大がVリーグでデカい活躍

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari  浦川一憲●写真 photo by Urakawa Ikken

 バレーボール男子V・プレミアリーグ2016/17シーズンも、10試合を終えてレギュラーラウンドの折り返しとなった。首位を独走するのは9勝1敗のパナソニックだ。全日本エースの清水邦広、同じく全日本司令塔の深津英臣、ブラジル修行帰りの福澤達哉、そして何と言ってもどのバレー関係者も口をそろえて褒めちぎる、ポーランド代表の主将、ミハウ・クビアクが攻守にめざましい働きをして開幕8連勝を飾った。そういったスター軍団の中で、しっかりと存在感を見せてきた、204cmの文字通り大型新人・山内晶大(あきひろ)の成長も好調の大きな要因だろう。

Vリーグで着実に成長しているパナソニック山内晶大Vリーグで着実に成長しているパナソニック山内晶大
 10月22日の開幕戦では、本人いわく「ガチガチに緊張しました。特に1セット目はほとんど記憶がありません」というほどだったが、クビアクの叱咤激励を受け、徐々に体がほぐれ、11打数6得点、ブロック4得点、サーブ13本打って3本効果の大活躍を見せた。

 11月19日の小牧大会で、セッターの深津は「チームで今一番注目してもらいたい人は?」という問いに、「山内ですね」と即答した。

「山内はこれまで全日本に招集されても、いったん大学に戻ると、そんなには高いレベルでの練習や試合ができてなかったと思う。それがパナソニックに入って、大学の頃なら60%、70%の力で打っても決まっていたのが決まらなくなる。トレーニング内容も食生活も変わってくる。そういう環境の中で著しく伸びている実感があり、僕としても山内はとても使いやすいし、まだまだこれから伸びてくれる期待を持っています」

 深津はともすればサイド攻撃が中心になり、ミドルブロッカーの攻撃が極端に少なくなりがちなセッターだが、山内へは積極的にトスを上げている印象だ。

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