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石川、柳田だけじゃない。204cmの
山内晶大がVリーグでデカい活躍 (3ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari  浦川一憲●写真 photo by Urakawa Ikken


 ただし、社会人として迎えた今春のリオ五輪世界最終予選(OQT)では、第3戦のポーランド戦に初めてスタメンとしてほぼフル出場したが、わずか2得点、ブロックはゼロ。それ以後は五輪出場の可能性がほぼなくなった消化試合になるまで出場は途絶えた。チームは2勝5敗で出場権にはまったく届かない惨敗。「あまり思い出したくない」という大きな挫折だった。

 ワールドカップでの輝きはただのビギナーズラックだったのか? と思わせるOQTであったが、夏の間しっかりとパナソニックでトレーニングを積み、もともと武器としていた落ちるフローターサーブを磨き、攻撃やブロックでもフル出場でチームに貢献している。12月3、4日は助っ人のクビアクが肉離れで欠場し、パナソニックにとって、試練の時となったが、3日はフルセットで堺に敗れたものの、4日は2位につけていたサントリーと直接対決し、3-0と快勝。今後につながる自信となった。

 目下、東京五輪への期待度では石川、柳田に後れをとっているものの、山内も着実に評価を高めていることは間違いない。何しろ、バレーボールは身長がものをいうスポーツだ。山内の204cmという身長は、『スラムダンク』の名ゼリフのように「でかいことは立派な才能」なのだ。204cmのサーブのいい、攻撃もブロックもできるミドルブロッカーは東京五輪で日本が活躍するために必要な人材となるだろう。
 
 Vリーグ全体も振り返ってみよう。

 昨季は23年ぶりの入れ替え戦に回ったサントリーだが、今季は開幕2連敗の後は連勝を続け、2位で首位パナソニックと直接対決した。だが、助っ人外国人を欠くパナソニックに、サーブで攻められて攻撃のパターンを狭められ、エースのエスコバル・ヤドリアンのスパイクも、アウトになるか被ブロックされる場面が目立った。柳田はアタック14、ブロック2、サービスエース1とチーム最多得点で気を吐いたが、「今日は完璧に力負けでした。天皇杯でも多分当たることになると思うので、ここで悔しさを跳ね返して天皇杯で勝てるようにしたい。今日は首位との直接対決で、もちろん燃えていましたし、勝てばポイントで並ぶことができた。それだけに、今日負けたことは今季リーグを振り返って一番の悔しさでした」とコメントした。

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