ビーチバレー坂口佳穂、目標かなわず涙。「それでも、私はめげない」 (3ページ目)

  • 小崎仁久●文 text&photo by Kosaki Yoshihisa

 加えて、「坂口選手を狙って、サーブで揺さぶる」(永田)という相手の戦術にも対応できなかった。結局、事前に考えていた作戦を実践することもできず、激しい雨の中で焦りも生まれ、プレーひとつひとつの丁寧さも欠いた。そして、ズルズルと失点を重ねて、第1セットを15-21、第2セットも15-21と落として、永田&熊田ペアに3度目の惨敗。初日とは打って変わって、ふたりのよさはまったく見られなかった。

「序盤から攻めることができなかった。気持ちの面でも負けていたところがあったかもしれない」

 坂口はそう試合を振り返って肩を落とした。雨の影響があったにせよ、相手に攻められ、受け身に回ると盛り返せないという、今季の課題のひとつが改めて浮き彫りになる試合だった。

 ともあれ、今季を振り返れば、ジャパンビーチバレーボールツアーには、ここまで9大会に出場した坂口&鈴木ペア。その戦績は8勝13敗と、準決勝進出までにはあと一歩、というところまできている。今大会の第1試合のような、サーブやブロックなどでポイントを重ねるシーンも増えて、成長の跡は十分に見られる。ゆえに、強豪ともフルセットの接戦を演じるようなゲームができるようになった。

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