女子バレー敗退、「サオリンなき日本」が
東京で勝つためにやること (4ページ目)
――東京に向けての課題、得られたものは何でしょう。
「試合全体を通して必ず調子のよい選手、コンスタントに活躍してくれる選手がどの試合もいたことは収穫ですね。また、迫田など控えで出てきた選手が期待以上の活躍をしてチームを鼓舞したことも大きかったです。
そして、日本はやはりミスをしていては勝てないなと。もともとの体格差はわかっていることなので、その差のある相手に勝つにはミスを少なくして、粘り強く戦わないと。そのことを今回も思い知らされました。
(眞鍋政義監督が掲げた『4つの世界一』)『サーブ、サーブレシーブ、ディグ、ミスの少なさ』。それがどれだけ大切なのか、どれだけできていたのか、できていなかったのか。振り返ってみると、やはりそこになる。
強豪国はただ大きいだけでなく、拾うので、日本が大味なバレーをしていてはいけない。もう一段階上の緻密さが求められる。より一層のチームワークで、粘り強く束になって戦うことが課題だと思います」
――東京につながる年齢の選手が経験を積めたのは収穫ですか。
「肌で感じたオリンピックの難しさは得がたいものがあるでしょう。メダルに向かっていく中で、世界の本気の戦いがどういうものか、見る、聞くだけではなく、コートに立って感じるところが一番大きい。1点を取る難しさ、1セットを取る難しさ。それを忘れないでほしいです。
木村の後継者となっていく選手たちが、今回の経験を糧に東京五輪に向けていち早くリスタートを切ってほしいですね」
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