女王ブラジルに完敗。次のロシア戦、「4つの世界一」の先に勝利が見える

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari  photo by AFLO

 リオ五輪バレーボール、全日本女子は11日、五輪連覇中の地元ブラジルと対戦し、0-3のストレートで敗れて、成績を1勝2敗とした。

 前の2戦に引き続き、試合後、元全日本の杉山祥子さんに振り返ってもらった。


photo by Ishiyama Shinjiphoto by Ishiyama Shinji【profile】
杉山祥子(すぎやま・さちこ)
全日本のミドルブロッカーとして、アテネ五輪・北京五輪に出場。グランドチャンピオンズカップでは銅メダルを獲得。Vリーグで7度のベスト6をはじめ、ブロック賞3度、スパイク賞、敢闘賞のキャリアを誇る。スピードのある多彩な攻撃と固いブロック力に定評があった。2013年引退後は各メディアで解説をしている。


ブラジルの攻撃をブロックする迫田さおりと島村春世ブラジルの攻撃をブロックする迫田さおりと島村春世

――相手が五輪王者といえ、ストレート負け。厳しい戦いでした。

「予想はしていましたが、やはり厳しかったですね。第1セットの入りは8-4と差をつけて、理想的だったのですが、その後じりじりと追いつかれてしまいました。中盤の14-13から、サーブミスした後に、スパイクミスがあったりと、自分たちのミスで相手に追いつかれてしまい、さらに連続失点。(フェルナンダ・)ガライ(・ロドリゲス)にブロックされたのもききました。

  気になったのはチャンスボールの返球ミス。この前の試合でも何度か見られましたけど、直接の失点にはなっていなくても、返球が長かったり短かったりで、本当だったらAパス(セッターが動かずトスが上げられる位置へのパス)からコンビを組み立てなければいけないのが、仕掛けられずに『もったいないな』と思いました。チャンスボールは絶対にセッターにいい球を返さないといけません」

1 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る