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【男子バレー】清水邦広「一番に思い出すのは、全日本の坂道ダッシュ」

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • 村上庄吾●写真 photo by Murakami Shogo

7月特集 ああ、涙の夏合宿物語(4)

 昨年クリスマスに歌手の中島美嘉さんと結婚し、全日本でも主将として、ワールドリーグ()プールDで2位という成績の原動力となり、公私ともに充実している清水邦広選手。彼の記憶に残る「夏」はどんなものだったのか。
※毎年行なわれるナショナルチームの国際リーグ大会。世界ランクを元にグループ分けされており、現在、日本はグループ2。今年はフランス、韓国、チェコとそれぞれ4戦し、5勝7敗、グループ2位の成績を収めた

現在の全日本メンバーでは、唯一のオリンピック経験者、清水邦広。9月のW杯、そしてリオ五輪に向け、かかる期待は大きい現在の全日本メンバーでは、唯一のオリンピック経験者、清水邦広。9月のW杯、そしてリオ五輪に向け、かかる期待は大きい

――今回の取材は「夏合宿」がテーマです。清水選手も小学生からバレーを始めてから今まで、つらい夏の思い出があるのではないでしょうか。たとえば、以前は「運動中に水は飲むな」という風潮がありました。清水選手の学生時代は、どうでしたか?

清水 自分の中学時代はギリギリ「飲むな」の時代でしたね(苦笑)。バレー部員は多くて、1年生は体育館の中ではやらせてもらえないんです。外で基礎練習を延々とやっていました。だから、インドア競技なのに1年の時は炎天下で、ずっと対人レシーブ練習とかでした。それなのに「水は飲むな」ですから、今から考えるとよくやったよな、と思います。
 上級生になると体育館の中で練習しますが、空調なんてないですから、今度は汗で床に水たまりができるんです。フライングレシーブをすると、ユニフォームも汗でびっしょりだから、シャーッと滑っていっちゃうんですよ(笑)。もちろん、それだけ汗をかいても水は飲めませんでしたし。

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