錦織圭「おじさんは、がんばっています」 後輩から「神」とあがめられる35歳の日本代表愛 (2ページ目)
【錦織が最終決戦で意識して臨んだこと】
現在のデ杯は、上位8カ国が一会場に集い頂点を競う「ワールドカップ方式」を採用している。日本は今回の英国戦に勝てば9月の予選決勝に勝ち進むことができ、そこで勝てば前述した8カ国による「ファイナル」への出場権を得られる。
今の日本はメンバー的にも状況的にも、そのステージに立てる可能性が高い。だからこそ、現在29歳の西岡も、あるいは26歳で今回のデ杯ではダブルスで出場した綿貫陽介も、「このチームでファイナルに出たい」と熱く語った。
そのふたりの想いを知る錦織は、「西岡選手と綿貫選手の気持ちの強さに勝てるかわかんないですけど」と謙遜しつつも、ファイナルへの想いを「めちゃめちゃあります」と言った。
今回のデ杯初日に「ここ半年で一番悪い」プレーに終始した理由も、おそらくはこの強い思いにある。
「自分の緊張と焦りと、相手のよさとが重なった。相手のプレーが前回対戦した時より全然よかったので、自分から攻めなくてはと焦り、悪循環になった。ナンバー2とはいえ、デ杯で代表を背負うことも重荷になっていたのかな」
初戦の敗戦を、錦織が振り返った。そしてデ杯の難しいところは、ふだんのツアーなら敗戦から次の試合まで日が開くのに対し、翌日には試合があるところ。
「いろいろ考えましたね。これくらい悪い試合で負けて、また翌日試合をするので、どうにか自信をつけて......」
その葛藤の末に、錦織は「焦らず、チャンスが来たら攻める」こと、そして「サーブで腕を振り抜くこと」を意識し、試合に入ったという。結果、ビリー・ハリス戦での錦織は、自身のファーストサービスでは83%でポイントを獲得。ラリー戦でも緩急自在にコースを打ち分け、相手を動かし、機を見てトリガーを引くように強打を叩き込んだ。
コート外に追い出されながらも、ポールを回り込むように弧を描くショットで、ライン際をえぐるスーパープレーも披露。相手にブレークを与えず、自身は3度ブレークし、1時間13分の快勝で幕を閉じた。
2 / 3

