錦織圭の調子は「右肩上がり」4年ぶりの全豪OPは「誰とやっても簡単に負ける感覚はない」 (2ページ目)
【昨夏までは宙に浮いているような感じ】
たとえば、昨年3月のマイアミオープン出場は、今振り返れば「失敗だった」と錦織は言う。
「結果だけ見ると、ちょっと失敗ではあったんです。そこから1〜2カ月、また休んでいるので......。
会場が家から近かったこともあり、試合に出たい気持ちとの狭間で戦うなかで、出るほうを選んじゃったんですけど、そこは難しい決断でしたね......結果、悪くなっちゃったんで。もちろん、始まる前には結果はわからないのでしょうがないんですけど、もうちょっと遅らせておけばよかったな、という気持ちもあります」
マイアミ出場後は肩の痛みも大きくなり、結果、5月末の全仏オープンまで再び戦線離脱を余儀なくされた。そこからの復帰後も数カ月間は、大会序盤での敗退など厳しい時期が続いた。
「再発から戻ってきたけれど、夏まではもう本当になんか、宙に浮いているような感じでしたね。何を打っても入る気はあんまりしなかったですし、今みたいにしっかりラリーができる感覚ではまったくなかった。
ただ、もちろん時間がかかることはわかっていたので、想定内くらいの範囲だったかなと思います。もうちょっと時間がかかってもおかしくないなと思っていたので」
その「宙に浮いていた」感覚から、突如として地に足が着いたのが、8月上旬のカナダ・マスターズだ。
2回戦で世界ランク11位のステファノス・チチパス(ギリシャ)に快勝したのを筆頭に、往時を彷彿させるストローク力を発揮し、ベスト8へと躍進。この突然の復調の兆しは「想定外だった」と錦織は小さく笑った。
目にした復活への光に邁進するかのように、錦織は9月のジャパンオープンでも日本のファンの前で完全復調に近いパフォーマンスを披露。シーズン最終戦のヘルシンキATPチャレンジャーでは優勝し、106位で年内の全スケジュールを終えた。
その後も錦織はチャリティマッチ等に出演するなど、精力的な年末を過ごす。実際にオフらしいオフは、ほとんど取らなかったそうだ。
「テニスはもちろん休みましたけど、精神的にそこまで疲れてなかったし、意欲もあった。トレーニングに時間を注ぎ、重点的に体を作ることがでましたし、テニスの練習も3週間くらいできました。テニス自体はそこまで変えることなく、年末のよかった感覚を落とさないように、しっかり意識しながらやってきました」
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