錦織圭に次ぐ若さで坂本怜がプロ初優勝 18歳の「ビビラー」が超攻撃スタイルへと豹変したわけ (4ページ目)
【勝利後は恒例の「侍ポーズ」】
そして最後は、相手のラケットを弾くようなサービスウイナー。「勝ちを意識しないよう、目の前のポイントに集中することだけ考えていた」という坂本は、勝利の瞬間も小さくガッツポーズを掲げるだけだった。
優勝の実感があふれてきたのは、勝利後、恒例の「侍ポーズ」をした瞬間。弾けるように駆け出すと、まずはコーチたちの待つ陣営に、次に友人や家族たちのいる客席へと飛び込んだ。
「歴史が変わる瞬間」の先に何があるのかと問うと、彼は「グランドスラムで優勝し、世界1位になること」とまっすぐに答える。
果たして目指すその地点に、彼はたどり着けるだろうか──。その答えを見届けるためにも、やはり刮目が必要だ。
著者プロフィール
内田 暁 (うちだ・あかつき)
編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。2008年頃からテニスを追いはじめ、年の半分ほどは海外取材。著書に『錦織圭 リターンゲーム』(学研プラス)、『勝てる脳、負ける脳』(集英社)など。
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