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大坂なおみ、全豪3回戦敗退で世界ランキング急落。今後の成長へ学びになるナダルの言葉 (2ページ目)

  • 神 仁司●文 text by Ko Hitoshi
  • photo by AFLO

 こう語った大坂だが、ファイナルセット第10ゲームでマッチポイントを2回握る。しかし、いずれも大坂がバックハンドクロスをネットして取りきることができない。結局、ファイナルセットでは、お互いすべてのサービスゲームをキープして、10ポイントマッチタイブレークに入る。1ポイント目で大坂がミニブレークを許してから、常にアニシモバがポイントを先行する形になってしまい、1回目のマッチポイントで時速178kmのセンターへのサービスエースをアニシモバが決めて、大坂の全豪連覇への道は閉ざされた。

 アニシモバは、サービスエース11本を含むウィナー46本を決めて、大坂のサービスエース5本を含むウィナー21本を上回った。競った場面では大坂のメンタルが試されたわけだが、ここぞという場面でプレーの精度がもう一つ上がらなかったのは、今後の課題になっていくだろう。

 またもや若手選手に敗れた大坂だが、昨年のUSオープン3回戦敗退時と違い、20歳のアニシモバとの試合では、今できるベストプレーをして、すべてのポイントでファイトできたことを自分自身の誇りにしたいと胸を張った。

 敗戦から学ぼうとする大坂の姿勢はすばらしいが、厳しい現実と真摯に向き合っていくことも大切だ。苦い敗戦にこそ、今後、大坂がプロテニスプレーヤーとして成長していくためのヒントが隠されているかもしれない。

 昨シーズンに左足の故障によって早々にシーズンを終えた35歳のラファエル・ナダル(5位、スペイン)は、今季戦列復帰を果たしてから、現状を受け入れることの大切さを語っている。

「自分自身の過ちを許す必要があります。プロセスを受け入れて十分に対処することも必要。物事がうまくいかないこともあることを受け入れる必要もある。そして、もちろん負ける可能性もあるという、より大きな問題があることを受け入れるべきです。それを受け入れた時が、前に進む瞬間です」

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