コロナ後の展望。テニス選手会会長が語る「国内プロリーグ」の可能性 (5ページ目)

  • 内田暁●取材・文・撮影 text & photo by Uchida Akatsuki
  • photo by AFLO


 そのような時勢も踏まえ、添田はテニスという競技そのものの在り方が変容する可能性も視野にいれている。

「テニスが、グローバル・スポーツではない方向に向かうのかなとも思います。たとえば今、台湾でプロ野球が再開される。すると、テニス選手も国内でなら試合ができると思って、台湾で国内のプロリーグが生まれるかもしれない。

 そうなれば、中国も独自にやるかもしれないし、もしそこで商業的に成功したら、そっちのほうがいいかなと考える選手も出てくると思うんです。もし、終息まで2年とかかかったら、各国でそういう動きが出てきて、もしかしたら今のツアーという形ではなくなるかもしれないですよね」

 そのようなプロリーグ発足とまでいかなくとも、国際大会の開催が困難な状況がこのまま続けば、選手会に求められる役割もさらに大きくなるだろう。

「これは僕の予想ですが、今は日本より欧米のほうが状況が悪いので、ITF(国際テニス協会)やATP大会の開催は難しい。そうなったら、僕らで国内の大会やイベントを開催することも考えなくてはいけない。

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