デビスカップの変革に賛否両論。
ATPカップとの問題も抱えている
1900年から始まり、100年以上の伝統を誇る男子国別対抗戦・デビスカップに変革がもたらされた。
11月18日から24日までスペイン・マドリードのラ カハ マヒカで開催されたデビスカップは、今回から大きくフォーマットが改められ、世界トップ18カ国による、1都市1週間での集中開催となり、いわば"ワールドカップ方式"となった。
デビスカップ・ファイナルズに出場した日本チーム。日本対セルビア戦では空席が目立った 日本も参戦したが、ラウンドロビン(総当たり戦)で2敗を喫し、グループA最下位となって大会を終えた。今後日本は、2020年3月6~7日に行なわれるデビスカップ・予選ラウンドに臨み、勝てば2020年11月のファイナルズに進むことができる。
2019年大会で準決勝に残った4カ国は、自動的に2020年ファイナルズを戦う権利を獲得できる。次に、5位~18位の14カ国と、2019年9月にグループI(ファイナルズのひとつ下のグループ)を勝ち上がった12カ国を含む26カ国の中から、ワイルドカード(大会推薦国)2カ国が決められる。そして、残りの24カ国によって、2020年3月に予選ラウンド(ホーム&アウェー形式)が行なわれ、勝利した12カ国がファイナルズへ出場できる。
試合方式も変更された。まず、5セットマッチから3セットマッチとなり、これまで3日間かけてシングルス4試合とダブルス1試合を行なっていたのを、シングルス2試合とダブルス1試合にして、1日で決着をつけることにした。
この変更に関しては、選手に好意的に受け取られている。
「3セットになったことはすごく楽になったと思います」(西岡良仁)
「僕は、3セットマッチで、一日で試合が全部できるのは結構いいと思います」(マクラクラン勉)
また、世界トップ18カ国が一堂に会したことで、日本代表選手たちのモチベーションも自ずと上がった。
「いろんな国のトップが1カ所に集まって、気持ち的にはすごく高ぶる」(西岡)
「これだけのトップの国が集まって、レジェンドといわれる元選手たちが、各国の監督になってきているのが、ひとりのテニス好きとしては気持ちが高まります」(内山靖崇)
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