大坂なおみが故郷での大会期間中、ずっと自らに言い聞かせていたこと (3ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text&photo by Ko Hitoshi

 今回の優勝で大坂の調子が上向いてくるかどうか不確定な部分はあるが、上昇気流をつかむきっかけになる結果と言えるだろう。

 また、年間成績上位8人が出場する女子ツアー最終戦・WTAファイナルズの出場権争いで、大坂は、今回の優勝ポイントを加算して4246点になり、7位から5位に上がる予定だ。2年連続2回目の出場へ向けて好位置につけている。

「ここ数カ月間、自分の調子が上がらない部分もあったので、ここ(生まれ故郷の大阪)でいい形として現れたのは運命的かもしれません。今シーズンまだ残りの大会がありますが、優勝できて本当によかった」

 生まれてから3歳まで大阪で過ごしていた大坂は、当時の鮮明な記憶はあまりなく、「母と姉と一緒に肉まんを食べた思い出がかすかに残っている程度」と言う。だが、両親の目の前で成し遂げた今回の大阪での優勝は、この先も色褪せることのないすばらしい思い出になるに違いない。

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